緑内障治療

緑内障とは

目が見えるメカニズムは、ちょうどカメラと同じです。レンズとなる水晶体が目に入った光を集約し、カメラのフィルムに相当する網膜に投影します。
網膜は、視神経から分かれた線維で成り立っていますが、加齢などによる眼圧で視神経が障害を受けると、視野が欠けるようになります。これは、カメラでいえばフィルムの感度が落ちるようなものです。こういった視野が欠ける症状を、「緑内障」といいます。
緑内障は、放置しておくと徐々に視野欠損が拡大し、最終的に視力障害を起こして生活に大きな支障をきたします。

緑内障はじわじわと症状が進むので、初期には自覚症状がありません。自分で視野欠損を自覚するようになったときには、緑内障がかなり進行している状況です。だからこそ、定期的な検診などで早期に発見し、視野障害の進行を食い止める必要があるのです。

緑内障

緑内障の種類について

40歳以上の日本人の20人に1人が、緑内障といわれています。

緑内障の発症には眼圧が関係していますが、緑内障の患者さまの72%の眼圧は正常値の範囲内にあります(正常眼圧緑内障)。このように、眼圧の値だけで緑内障を判断することはできません。緑内障はあくまでも「視神経障害があるかないか」で判断されるものです。

原発開放隅角緑内障 眼圧が正常値(10~21mmHg)を越していて視神経障害が生じているもの。(緑内障の6%)
正常眼圧緑内障 眼圧が常に正常範囲内に留まるもの。(緑内障の72%)
原発閉塞隅角緑内障 隅角閉塞により急激な眼圧上昇が起きてくるもの。強い眼の痛み・頭痛・吐き気・緑内障発作。(緑内障の12%)
続発性緑内障 ほかの疾患が原因で眼圧の上昇するもの。(緑内障の10%)

※眼圧の正常値は、現在、10~21mmHgが世界共通の正常値とされています。

緑内障の治療方法について

緑内障の治療には、定期的な通院治療がもっとも大切です。
途中で通院をやめてしまうと、視野欠損が広がるばかりです。目標を定め、治療達成まで一緒に頑張りましょう。

  • 1検査

    人間の眼圧は、24時間の間で変化します。また白内変動や季節変動などによっても数値が変動します。そのため緑内障の治療には、まず定期的な検査を行い、ベースとなる数値を集め、傾向を把握する必要があります。
    定期的な検査によって視神経の所見及び視野をチェックし、それによって眼圧のコントロールが適切なのか不足なのかを判断し、治療につなげていきます。

  • 2点眼

    緑内障の治療の第一は、眼圧を下げることで視神経の障害を阻止することです。そのため、目標眼圧を設定して点眼薬を使用します。
    1種類の点眼薬で十分な眼底降下が得られない場合、点眼薬を数種類に増やすか、レーザー治療を併用します。
    それでも眼底コントロールが十分でない場合は、手術となります。
    現在は、緑内障の優れた点眼薬が多数開発されており、手術をしなくても十分な眼底降下が得られることが多くなってきています。

  • 3レーザー治療

    (1)レーザー線維柱帯形成術(LTP)
    開放隅角緑内障および正常眼「圧」緑内障に用いていきます。当クリニックでは、より合併症の少ないSLTを行うことのできるNd-YAGレーザー機器を備えており、適宜治療を行っております。

    (2)レーザー虹彩切開術
    主に閉塞隅角緑内障の方の緑内障発作予防および、発作時の治療として行うものです。
    当クリニックでは、アルゴンレーザーのほか、より合併症の少ないYAGレーザーを用いた方法を主体に施行しております。

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