加齢黄斑変性症
加齢黄斑変性症とは、加齢に伴い、カメラのフィルムにあたる目の中の網膜の中心に出血やむくみが起こり、視力障害や視野欠損などが生じ、目が見えにくくなる症状です。男性が多く発症する傾向にあり、近年の高齢化社会到来により、患者数が増加傾向にあります。
加齢黄斑変性症は、進行すると回復が困難なので、早期発見・早期治療が非常に重要です。
加齢黄斑変性症には、以下の4つの治療法があります。もっともポピュラーなものは、注射による治療法です。
- 抗血管内皮増殖因子薬(抗VEGF薬)の硝子体内注射
- ステロイド局所注射
- 光線療法(PDT)
- 手術(適切な病院等をご紹介します)
網膜静脈分枝閉塞症
網膜静脈分枝閉塞症は、主に高血圧や動脈硬化などが原因で生じるものです。
発症の初期は自覚症状もなく、自分では気づかない場合が多いのですが、症状が進行すると視力障害や視野欠損などが生じ、生活に支障をきたします。
網膜静脈分枝閉塞症の治療には、視力障害を食い止める「初期治療」と、その後4カ月以降に起こる合併症(硝子体出血・網膜はく離・緑内障)を予防する「後期治療」の、2つの柱があります。
初期治療 |
これらをうまく組み合わせて視力回復を目指します。ぜひご相談ください。 |
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後期治療 |
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糖尿病網膜症
糖尿病網膜症は、文字通り、糖尿病を患っている方が発症しやすい網膜症です。
- 糖尿病になってから年数の経っている方
- 糖尿病発症年令の若い方
- 糖尿病の血糖コントロールの悪い方
以上が網膜症の発症リスクの高い方とされ、注意が必要です。
単純型糖尿病網膜症の場合は経過観察のみとなりますが、より症状の重い前増殖直型・増殖直型の場合は、まめな経過観察と、レーザー治療が一般的です。
単純型糖尿病網膜症 | 経過観察のみ |
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前増殖直型 増殖直型 |
少しまめに経過観察。日本では前増殖直型の末期~増殖直型の初期にかけて、レーザー治療するのが一般的。造影剤を使用して血管の変化をよく描出させ、レーザーの適応を決めていきます。 |
糖尿病黄斑症
目のフィルム部分に相当する網膜の中で、視力をつかさどる場所を「黄斑部」といいます。この黄斑部を含む眼底の中心部に、血管から滲出液が溜まり、視力障害を起こしてしまう症状です(黄斑浮腫)。
糖尿病網膜症は、完治が困難な疾患です。そのため、症状が軽症なうちの早期治療が肝要です。
治療は以下の5つの方法を組み合わせて行い、視機能の回復および視機能維持を目指します。
- 内服薬
- 抗血管内皮増殖因子薬(抗VEGF薬)の硝子体内注射
- レーザー治療
- ステロイドの局所注射
- 手術(適切な病院等をご紹介します)